スイスアルプス旅の思い出・ツェルマット

yamada noriko

1 日 程
 8月16日 グリンデルワルトからツェルマットへ、バスと電車で移動
 8月17日 ゴルナーグラートへ、さらに氷河を渡り、モンテローザ小屋へ
 8月18日 小屋からリッフェル湖へ、ツェルマットの街に戻る
 8月19日 クラインマッターホルンへ ツェルマット泊
 8月20日 ツェルマットから ルツェルン観光 チューリッヒへ 19:40フライト
 8月21日 夕方ソウル到着 ソウル泊
 8月22日 ソウル観光、夕方、新潟へフライト、18:10新潟空港到着

2 山行経過
 移動日は雨、ツェルマットに到着して雨の中にぎやかな町を見て回りました。グリデルワルドが村ならツェルマットは登山基地の街という印象です。でも車の乗り入れ禁止なので街はきれいで、この地方独特のネズミ返しを持つ木造の家屋が残っていたり花で飾られた美しい墓地があったりとどこかのどかで異国情緒もたっぷりの美しい街でした。
 翌朝ホテルの窓から外を見ると、白くそそり立つものがこちらをのぞき込むようにているのです。マッターホルンの角でした。天気は快晴、いざゴルナーグラードに出発です。日本人ガイドの茂木さんと一緒に出発しました。

   エピソード4
 ガイドの茂木さんは、マッターホルンにも登ったことがあるガイドで、私たちが氷河を渡ってモンテローザ小屋へ行くときも安心して歩くことができました。植物にもくわしくて質問すると名前をすぐ教えてくれたり、山、スキー、ワイン、絵の話なども気軽に話してくれて楽しい3日間を過ごすことができました。ジュネーブで個展を開くという話や、友だちとガイドの会社を経営しているという話を聞き外国でしっかり自己実現していることに感心しました。でもとっても気さくな人で、モンテローザ小屋での宴会でおいしそうに日本酒を飲み、鮭の酒びたしを食べていました。

 電車に乗ってからは歓声の連続でした。車窓からは次々とアルプスの山々が連なって現れるのです。その時はまだ名前もわからずただ驚くばかり、そしてあのマッターホルンが見えてからは窓に釘付けとなってしまいました。この感動はゴルナーグラードについてからも続きました。展望台ではまさに360度のパノラマが開けます。鷲が巣山に似た形のドム、白い山という名前のワイスホルン、輝く山ブライトホルン、バラの花のようなモンテローザ、そして天を突き上げるようにそそり立つマッターホルン、どれも4000m級の山々です。そしてこれから行くモンテローザ小屋が大氷河の向こうに豆粒のように見えます。こんな大きな自然を見たのは初めてでした。
 午後からは氷河を渡ってモンテローザ小屋へ。岩場を削ったような道で草丈の低い珍しい植物が多かったです。

   エピソード5
 スイスの花といえばエーデルワイス、日本のウスユキソウに似た花。スイスで会えるかなと漠然と思っていましたが、スイスで出会えることはとっても大変なことだそうです。モンテローザ小屋へ行くまでの道でエーデルワイスを見つけられたのは全く運がいいことでした。今回のコース設定に感謝感謝です。エーデルワイスは日本のものよりたくましくがっしりとした感じで花は白い綿で包まれているようでした。

 モンテローザ小屋に行くために氷河を横断しました。ゴルナーグラードの展望台から眺めているとすぐ向こう岸に着きそうなのですが、いざ氷河を渡ろうと氷河に下りるとその大きさに圧倒されます。いたるところにクレバスがあるのでガイドなしでは歩けないそうです。氷河の氷はアイスブルーという不思議な青みがかった色です。氷河で水晶が入った岩石を拾いました。結構たくさんあるそうです。はらはらしながらも無事モンテローザ小屋に到着すると、日本の山小屋とは違って、ザックは部屋に持ち込めず必要なものをスーパーの買い物かごのようなかごに入れて登山靴も脱いでゴムの大きな深靴に履き替えて部屋に入りました。早速広大な氷河とマッターホルン、リスカム、双子の真っ白いカストールとポルックス、ブライトホルンを目の前にして山賊会恒例の宴会です。最高の贅沢です。菊水や〆張鶴も出て気持ちよく酔いが回ってきました。夕食後、部屋に入ってSanadaさんが用意してくれたお茶道具で優雅に抹茶をいただきました。
 翌朝日の出前に目が覚め窓を覗くとマッターホルンがクッキリと見えます。みんなで起きてご来光を待ちました。ちょうどモンテローザ側から陽が昇りブライトホルンが真っ赤に輝きました。マッターホルンも次々に色を変えています。この時間がずっと続けばいいなと思いました。一晩でしたがモンテローザ小屋に泊まったことはスイスの旅の一番の思い出です。

   エピソード6
 山小屋の食事にはびっくりしました。始めにテーブルに大きな鍋が置かれました。中身はスープで、まずまずの味でしたがたくさん入っていて食べきれないくらいでした。次に置かれたのはお米料理ですが、なんと鶏肉にフルーツの缶詰が入ったカレー味のおじやのようなものです。細長い米は半生で、缶詰のフルーツは甘酸っぱく、鶏肉は塩味で何とも言えない味なのです。何とか食べましたがたくさん残ってしまい隣のテーブルの外国人にあげると喜んで食べていました。朝は、黒パン、レバーペースト、ジャム、コーヒーだけです。これで山登りはできないなと思いました。インスタントの日本食をおいてきたことが悔やまれました。

 ツェルマット3日目はクラインマッターホルンに行く予定でロープーウエイに乗りましたが、山頂付近がすごい風と言うことで残念ながら上まで行けませんでした。その後マッターホルンの真下をぐるっと回るようにハイキングをしました。マッターホルンの麓の教会にチェコからきたという登山隊がいました。彼らは天候が悪くマッターホルンに登らずに帰るそうです。この山は雲を呼ぶ山ですぐ天気が変わってたくさんの人が遭難しています。ものすごく巨大な岩のかままりで わたしにはとりつくしまがないよう思われました。覚え山々を眺めながら最後のハイキングを味わって歩きました。

  エピソード7
 ツェルマットには山岳博物館があります。私たちはそこで展示物を見ていたのですが、その中に切れたロープがありました。何だろうと一生懸命見ていたのですが意味がよくわかりません。その時日本人の観光客のひとりが、これはウィンパーがマッターホルンに初登頂したときに切れたロープだと教えてくれました。そしてウィンパーのアルプス登攀記のことも紹介してくれました。マッターホルンにまつわるこんなすごい話があったことを初めて知り、その切れたロープを見ることができて感激しました。日本に帰ってからアルプス登攀記を読みました。アルプスの山々の初登頂にかけた人々とそれを助けたガイドたち、昔の山登りの方法などありありと目に浮かぶようでした。

 ツェルマット最後の夜は教会でコンサートがあるというのでみんなで出かけました。素敵な教会でのコンサートでしたがここでyoshimiがワインの飲み過ぎで気分が悪くなり隣の婦人にお世話になって人情の温かさにも触れることができました。

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3 山行写真

ツェルマット1日目の宿、駅のすぐそばだった
ゴルナーグラートに向かう電車
山頂駅に到着、ゴルナーグラートの展望台が見える
展望台からの眺め、左がモンテローザ、わきを下る氷河
360度の大パノラマを背景に記念写真
今度はマッターホルンを背に
大きすぎて、イメージが持ちきれない、マッターホルンは偉大だ
ゴルナーグラートのホテルも大きい
モンテローザ小屋を目指す
エーデルワイスに出会う、感激!
いよいよ氷河を渡る、後で聞くと山岳ガイドがつかないと渡れなくなったという
リスカム仁向かっていくが、左の丘に小屋がある
モンテローザ小屋での大宴会、スイスの氷河で日本酒を飲む不思議を感じた
氷河はとてつもなく広い、ときにマッターホルンも見えた
小屋の寝る場所で、Sanadaさんが持ってきた抹茶を点てる
朝焼けのマッターホルン
しだいに朝日が降りてくる
氷河わきに建つ小屋、冬はどうなるのだろう
すっかり夜が明けたマッターホルン
青い水の流れる氷河を歩く
モンテローザを見上げる、登山隊のトレールが見える
エーデルワイス、それほど多く見られたわけではない
ツェルマットの街のカフェ、にぎやかだ 
 
ツェルマットの街から見たマッターホルン、覗かれているようだ 
 
強風でロープウェイは止まり、クラインマッターホルンは登れなかったが、ドイツの方とお話をした 
 
 確かにマッターホルンに似ている
 
残念だが下ることになった 
 
 壁のような傾斜の手前に小屋が見える
 何度も写真を撮る
池の脇の教会、天候に恵まれずマッターホルンに登れなかった登山隊に出会う 
 
 料理のおいしい山のレストラン、ワインもビールもうまい
スイスにクマTシャツが並んだ 
 
ツェルマットの古い街並み、花がたくさん咲いている 
 ツェルマットの駅、これでアルプスとお別れだ
ルツェルンで教会めぐりなどの観光をした 
 眠れるライオンを見る
帰路はソウルに1泊、焼き肉を食べて観光もする 
大統領府、警護が厳重だ 
最後は小さい飛行機で新潟へ 

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