第3章 惨劇・・そして釈お酌


世羅月館に入ると、応接間には見覚えのある人々がいた。
「なんだ・・・招待されたのは、ぼくたちだけじゃなかったのかぁ」

「おいおい!! ばあさん!! 一体どうなっているんだ!?
招待したのは、この館の主なんだろう!?
姿を現さないなんて失礼じゃないか!!」

キヨさんの前で怒鳴っている髭面の男は、3年前この島のロケで
カメラマンを担当したブラスカ召喚・美樹本さんだ。

「勘弁してぇ〜な!! わいはスケジュールびっしりで忙しいところ
無理してきたんやで〜〜!! どないなってんのや!!」

あやしい関西弁でまくしたてているのはゴジラ香山さんで、同じく3年前のロケに
参加した俳優さんだ・・・顔が巨人の松井に似ており、しゃべる時
まるで放射能を吐いてるかのように、ツバを相手に吹きつける。

『くそっ・・・女は綾波真理ちゃんだけか・・・しかし、いいケツしてるのぉ〜〜
撫で回したいなぁ〜〜』

すけべそうな顔で、業界ではロリコンで有名なグレート正岡さん・・ドラマ監督さんだ。
胸の「V」字型プレートアクセサリーが、彼の自信過剰な性格を現している。

「すんません!! すんません!!
館の主人は都合により、しばらく戻ってこれないと連絡がありまして・・・
くれぐれもお客様にお詫びをするようにと伝えられておりまして・・・」

キヨさんは曲がった腰をさらに深く曲げてあやまっている。

「お部屋と料理の準備もありますので、皆様・・・
館の周辺を散歩されたらいかがでしょうか?」

「しゃ〜ないなぁ・・・ほな、ぶらっと散歩でもしまっか・・・」
「真理ちゃ〜〜ん♪ボクと一緒に海へ行かなぁ〜い!?」
「えっ!? す、すみません正岡さん・・・あたし透くんと行きますので・・・」
「監督〜ふられましたんかぁ〜?ほな、わいと一緒に中庭でビールでも飲みまへんかぁ〜」

正岡さんはふてくされながら、バッグに缶ビール一杯の香山さんと中庭に・・・
美樹本さんは髭をなでなで、ぶつぶつ文句を言いながら館の裏山に向かった。

「それじゃあ ぼくたちは海岸にでも行こうか!!
来る途中、砂浜があったから、海水浴にはピッタリだよ!!」

「そうね・・・」

『やったぁ!!真理の水着姿が見れるっっ!!』 ぼくは心の中で小踊りした。
ひそかに胸チラ、股間のくい込みを期待して・・・

砂浜・・・・ぼくら二人はゴミ拾いをしていた。
「やっぱり浜はきれいじゃないと泳ぐ気になれないわよねぇ〜透くん・・・あとは任せるわ!!」
真理はどうやらこの前、テレビで放送された27時間テレビの「ゴミ拾いボランティア」に
影響を受けていてるようだ・・・しまいにはガラスの破片を集めて灯台のオブジェを作れ!!
・・などと言いかねない雰囲気だ。 トホホ・・・

その時だった・・・・

ぐぎょえええ〜〜〜っ!!!!!!

館の方から、おそろしい悲鳴が聞こえてきた!!

「な、なんだ!?!? 今の悲鳴は!?」 「館に戻りましょう!!」


「うわっ!! ま、正岡さん・・・・!!」

悲鳴を聞きつけて館の入り口に集まった者たちは、その陰惨な光景に愕然とした・・・!!
正岡さんの脳天にブーメラン状の刃物が突き刺さり、彼は直立不動で死んでいたのだ・・
まるで鋼(はがね)の城のごとく・・・!!

「頭に突き刺さっているのは鎌の刃先のようだな。香山さん・・・
一緒に行動していたのは、あんたじゃ・・・」 

美樹本さんが疑わしい目つきで香山さんを見つめた。

「わ、わいとちゃうでぇ〜〜っ!! 監督は男二人でビール飲んどるのは嫌やと言いおって、
と、と、途中で別れたんや〜!! ホンマやで!! 信じてぇ〜〜な!!
わ、わ、わいはずっと中庭でビールを飲んでいたんやぁ〜〜!!
と、透はん!! 真理はん!! あんたらなら信じてくれるやろ!?」

ろれつが回っていないのは、酔っているからだろうか・・・
それとも殺人を犯してしまった動揺からだろうか・・・?
もしかしたら正岡さんと口論になって殺意を持ったのかもしれない・・・

ぼくはこう言った・・・

A: 「あんた・・やっちゃったネ・・・どうも外見が人間離れしていると
思っていたけど・・・あんたは、まるでアリンコを踏み潰すように
人を殺すことをなんとも思ってない、残酷な怪獣野郎だよ!!」

B: 「信じますよ!! 香山さん!! 関西人に悪い人はいませんから!!」

Bを選んだ人は続けて下に読み進む・・・


「信じますよ!! 香山さん!! 関西人に悪い人はいませんから!!」

「信じてくれはって・・おおきに〜〜!!・・・(急にはんなりと・・・)
今度、名水とよばれるU○J(ユニバーサル○タジオジャパン)社員食堂の水道水
おごったるわぁ〜〜」

「いえ!! それは遠慮しておきます・・・」

ぼくたち全員は、香山さんがいた中庭のラドンの像の前に移動した。
下にはビールの空き缶が何本も転がっている。
正岡さんからは酒の匂いはしなかったので、おそらく
香山さん一人で飲んでいたのだろう。

あ・・これは? ぼくはビール缶そばにある、妙な像のようなような物に気づいた。



「それは釈お酌や・・・ひとりで飲むのも寂しいんで、彼女にお酌してもらってたんや
ほいで、ビール飲みながら、彼女についての勉強も・・・」
そう言って、香山さんは釈由美子の水着写真集をカバンから引っ張りだした。

香山さんは、近く彼女と映画で共演するので、色々彼女について
勉強をしていたらしい。 さすが大物俳優さん、ぼくは彼の勉強熱心さに感動を覚えた!!

「釈ちゃんはなぁ〜わいと共演する事になって、わいの出演したビデオを
全部見て勉強しはったんやとぉ〜〜嬉しいやないかぁ〜〜!!
わいもそれに応えるよう一生懸命やらにゃあ〜〜」

ぼくはビール缶の文字「釈生」・・を見て思わずイヤらしい事を想像してしまった・・・
「釈生・・・釈生・・・生釈・・・」

ばしっ!!!! 「まったく!! 何イヤらしい事考えてんの!?」
どうやら真理には、ぼくの考えがお見通しらしい・・・
そこでぼくは・・・

A: 「ごめん・・・真理ちゃんにお酌してもらったほうが
よっぽどいいよな」
 『できれば生釈も・・・』

B: 「よぉ〜〜し!! ぼくも釈由美子ちゃんと競演できる日を夢見て
勉強しまくるぞぉ〜〜〜っ!!」