2009年飯豊連峰天狗の庭保全作業報告

yamada yoshimi

1 期 日    2009年9月19日(土)〜21日(月) 

2 参加者   保全事業ボランティア    33名

3 日 程
 1日目 天狗平ロッジ6:35−湯沢峰8:20−滝見場9:20−五郎清水10:10−11:20<トットバノ頭作業>12:20−梶川峰12:30
      12:35昼食13:05−梶川尾根作業現場見学−扇の地紙14:00−門内小屋14:30−北股岳15:30−梅花皮小屋15:45

 2日目 梅花皮小屋6:20−梅花皮岳6:45−烏帽子岳7:05−分岐7:25−天狗の庭8:50  <保全作業・昼食>
      天狗の庭12:15−烏帽子岳13:30−梅花皮小屋14:15 

 3日目 梅花皮小屋8:00−8:25北股岳8:50−門内岳9:30−扇の地紙10:05−地神山10:35−地神北峰10:55−
      丸森峰11:20  <登山道補修作業・昼食>  丸森峰13:00−夫婦清水13:50−天狗平ロッジ15:15

4 山行経過
 飯豊連峰最深部、天狗の庭保全作業が3年目の今年も行われた。今年で一応の区切りで完了となる。今年はヘリコプターでネットを稜線まで運搬した。梅花皮小屋からは人力だ。ほとんどは1枚18kgで、分けて切断したものは少ない。強者でなければ厳しい重さだった。私は非力で9kgのネットを運んだ。作業はみなさん慣れたもので、とても手早く進められた。天狗の庭の大部分がネットに覆われ、水路にはいくつものダムが造られた。これで天狗の庭全体が、自然の力で回復していくはずだ。今度いつ来られるかわからないが、大きな楽しみができた。また、今回の山行では、上りの途中でのトットバノ頭での作業、梶川峰上部の作業現場見学、下りの丸森峰補修作業など、様々な保全作業を見学体験することができた。
 上りの途中できのこをたくさん見つけて夕飯のごちそうになった。絶滅危惧種のイヌワシを何度も近くで見ることができた。参加者同士の交流や小屋に泊まったみなさんとの交流など、今年も充実できた。今年で2回目の参加だった。非力で大した戦力にはならないのだが、とにかく勉強になる。足引っ張りにならない限りは今後も参加させてもらいたいと思っている。

保全事業の中心となったHZUさんの思いをお読み下さい。
「山と高原地図・コラム」(昭文社ホームページ)
http://yamachizu.mapple.net/column/column.asp?TCLMNO=1183

5 山行写真

天狗平ロッジで出発式、総勢30数名
梶川峰登山道の湯沢峰、涼しくて登りやすい
ブナハリタケ発見、今晩のおかずとなる
まさしく岩からしみ出ている五郎清水、うまい
五郎清水で休憩、強者のみなさん
トットバノ頭、春大きな雪渓の残るところ、水で登山道が荒れている
ササと石でダムを造り、土砂が貯まるのを狙う
その場にある物で、工夫して改善していく。
イヌワシ、絶滅危惧種で全国に300羽といわれている
以前の補修作業で石を積み、池塘を守っている
2週間前の保全作業だったが、すでに土砂が貯まり改善されている
梶川峰上部の保全作業のネットを張った場所
土砂の流出を防いでいると考えられる
北股岳へ紅葉の中を登る、先発隊はすでに梅花皮小屋に向かっている
後発隊は、番線切り、夕飯準備の仕事が待っている
20日寒い朝、6:20梅花皮小屋を出発
強者は18kgのネットを担いで天狗の庭をめざす、大日岳が見えてきた
御手洗いの池、肩にずっしりと重荷がかかる
天狗の庭に到着
これまでの作業をふり返りながら成果を確認し、作業を開始した
残っていた裸地にネットをかける
茶色のネット部分が新しく施工したところ
 3年目となり、作業に慣れてきて進行が早い
 
 時間の経過と共に天候がよくなり、烏帽子岳が姿を現した
 
大日岳と紅葉、絶景だ 
 
紅葉の始まった左飯豊本山、右駒形山、中央飯豊神社
 
 右の飯豊本山から続くダイグラ尾根を横から見る、長い険しい
 
 天狗の庭上部から北股岳への稜線を見渡す
 
快晴の絶景を楽しみながら 梅花皮小屋へ戻る、
 
21日朝焼け、北の朝日連峰を見る、左後方鳥海山、中央後方月山、右端大朝日岳 
 
梅花皮小屋より南方面、尾瀬の双子峰燧岳(左)と至仏山(中央右) 
 
大日岳に続く烏帽子山、後方に越後三山(中ノ岳・越後駒・八海山) 
 
北股岳山頂、 湯の平への道開通に伴い、おういんの尾根道も開通、看板ロープを撤去
 
 二ッ峰と二王子岳
 
 地神山あたりの紅葉
 
 地神山を下る、村上、新発田や粟島佐渡まで見えた
 
 稜線に頼母木小屋、えぶりさし小屋、村上・神林の水田、海には粟島が見えた
 
 地神北峰から丸森峰へ下る、残雪期は道を間違いやすいところだ
 
 丸森峰のすぐ上、登山道が水で掘られているので、ダムを造る
 
 土砂の流出を止め、歩きやすくする
 
将来この作業の成果を見るのが、楽しみです 
 
 丸森尾根を急降下して、飯豊山荘の屋根が見えてきた、無事到着