「花の海」を渡る、白馬から朝日へ
白馬岳・雪倉岳・朝日岳(2,932.2m・2,610.9m・2418.3m)

１　日　時　　２０１２年７月２３日（月）～２６日（木）

２　参加者　　Toshiei　　Shizue　　Yumiko　　　３人

３　日　程
７月２３日（月）　車　塩谷発大津6:30－荒川胎内IC－米山SA 8:00－糸魚川IC 8:50（２時間２０分）－蓮華温泉駐車場10:00（１時間１０分）

　登山出発10:12　→（１３０分）　天狗の庭12:20～12:45→ 白馬大池山荘着14:30　（１０５分）　　　１日目行動時間　４時間１８分

７月２４日（火）
　白馬大池山荘朝食 5:00　出発6:00　→（５５分）　船越の頭 6:55　→（７０分）　小蓮華山 8:05～8:10
　　　　
　→（５０分）　三国境 9:00　→（５５分）　白馬岳山頂 9:55～10:00 　→　（１５分）　白馬山荘着 10:15　　２日目行動時間　４時間１５分
　　　　　　　　　レストランスカイプラザで昼食後、小雪渓の方まで１時間３０分程散歩

７月２５日（水）
　白馬山荘朝食 5:00 出発 5:30 →（２０分）　白馬岳 5:50　→（２５分）　三国境 6:15　→（９０分）雪倉岳避難小屋 7:45～7:55

　 → （５０分）　雪倉岳山頂 8:45～9:00　 →（１５５分）　朝日岳分岐11:35～11:45　　→（１００分）　朝日岳 13:25～13:30　　→（４５分）　朝日小屋 14:15

　　３日目行動時間　８時間４５分

７月２６日（木）
　朝日小屋朝食 5:00 出発 5:30 →（６０分）　朝日岳 6:30　→（２５分）　千代の吹上 6:55　→ （９０分）青ザク 8:25　→（２５分）

　花園三角点 8:55（昼食)9:05～9:20　 → （７０分）　白高地沢出合 10:30～10:50　 →（５５分）　瀬戸川橋 11:45　→（５５分）　兵馬の平 12:40　→

　（５０分）蓮華温泉着 13:30　　　　４日目行動時間　８時間００分

　車　蓮華温泉入浴　出発 15:00－糸魚川SA－米山SA（夕食）－自宅 20:00

４　山行記録

７月２３日（月）　曇り　霧　のち晴れ
　蓮華温泉駐車場に予定より早く到着。車は平日だというのに数台しか空いてない状態。下山後のお風呂を楽しみに、ヒュッテ脇の登山口を白馬大池へ向けて出発。
　登山道脇にはさっそく山野草が姿を見せ、期待感を高めてくれる。さまざまの高山植物をゆっくりと楽しみながら歩いていると、突然霧が晴れ、木々の間から残雪の山が見えた。あさって登る雪倉岳だ。思わず歓声をあげる。景色を楽しみながら歩くうちに白馬大池山荘の赤い屋根が見えてきた。周辺は残雪がまだまだ多い。小屋周辺もお花畑。可憐なハクサンコザクラやタテヤマリンドウも咲いている。
　池のそばで、仙台からの３人パーティと山談議をし、東北の山の穴場をくわしく教えてもらうことができた。今後の山行に生かすことにする。夕食は、大池山荘名物のカツカレー。ボリュームたっぷりであった。

７月２４日（火）　曇り　霧　夕方晴れ
　５時に朝食を食べ、ゆっくりと支度をして予定より１時間早く白馬大池山荘を出発。今日の行程は短いので少し気が楽だ。新潟県で最高峰の小蓮華山を越え白馬岳を目指す。
　荷揚げのヘリコプターが荷を下ろすのを見ながら出発する。大池の畔の山荘を下に見、前方には小蓮華を見ながら上がる。花は更に高山の花々に替わる。ピンク色のミヤマアズマギクが咲き誇っている。白馬三山、大雪渓を上る登山者が見える。
　小蓮華山に到着すると同時によその方から「御苦労様！」の声。話をしているうちに何とToshieiさんの知り合いだということがわかり驚く。一緒に記念撮影をする。
　白馬岳までは更に花の種類が多くなる。明日歩く雪倉岳方面の稜線がきれいに見える。白馬岳頂上では霧がかかり残念ながら視界零。
　早く到着した白馬山荘のレストランスカイプラザで、Toshieiさんはモツ定食、女性陣は醤油ラーメンを食べる。その後、白馬小雪渓の上の方まで花を見に行くことにする。
　大雪渓を重いザックを担いで最後の急坂を上る人達が、途中途中で休んでいる。このコースは最後がきつそうだ。自然観察員の若者から、似かよった花の判別のポイントなどを教えてもらったりする。午後はケーキセットで至福のティタイム。
　夕方には霧も晴れ、周囲の山々がはっきりと見えてくる。剱岳・立山連峰、遠くに加賀白山、昨年登った薬師岳、後立山連峰、見ているうちに槍ヶ岳・穂高連峰も見えてきた。ここでも一つ一つの山の名前を教えてくれる通の方がいる。
　さすが大山荘だけあって、大勢の登山客がいるのに、６人部屋の部屋に、私達３人だけでゆったりと寝ることができた。

７月２５日（水）　曇り　一時小雨
　朝起きたら何と霧が全面にかかって視界は零。昨日の予報では確か晴れのはず。富士山も見えるはずと期待していたのに残念！でも、目的は雪倉岳の花畑だから、それをたのしみにがんばろうと気分を転換する。今日は長時間の行程だ。気合いを入れて歩かなくては、と気を引き締める。
　雪倉岳避難小屋辺りで少し雨があたってきたので雨具を着る。風も強く寒いくらいだったので雨具を着て正解だった。雪倉岳までの稜線歩きの気持ち良さ、そして花の豊富さ。雪倉山頂から朝日岳に向かう下りの全山花畑は、「花の海」を渡っているかのような気分であった。ミヤマムラサキが波しぶきのようにも見える。その光景が映せないのが残念である。雪渓歩きも用意したアイゼンを使わないで大丈夫であった。
　朝日岳への上りは疲れてきたのできつかったが、ハクサンコザクラの群生、キヌガサソウの群生、池塘のリュウキンカや水芭蕉が目を和ませてくれ、またまた花を楽しみながら登ることができた。
　朝日小屋は、さりげなく細かい気配りが行き届いた小屋だ。圧巻は、食事だ。地元の食材を使っての手作りの料理が一つ一つ陶器の皿にのっている。スタッフの心意気が感じられる。食事前の清水ゆかりオーナーの料理の説明、天気・登山道の情報もありがたい。
　今日の部屋は、私達３人と東京からの４人グループの相部屋であった。楽しく山の情報交換をする。

７月２６日（木）　快晴　のち　薄曇り
　朝日が昇る前に小屋の外に出ると、雲海の向こうに能登半島らしき姿が。逆を見ると、旭岳、白馬岳、雪倉岳が蔭のままくっきりと。神奈川からの健脚ご夫妻に山の名前からデジカメの撮り方までていねいに教えてもらう。夏のメジャーな山は、全国中から様々な知識豊富な人達が集まってくるものだと、改めて感心する。
　出発時には、お忙しい中オーナーが小屋の外にまで出てきてくださり、一緒に写真に写ってくださった。心地よい気分で小屋を後にした。
　今日は、本当に晴天だ。青空と雪渓のコントラスト。花々も光っている。残雪の山々もきれいだ。雲海に浮かぶ遠くの山々が墨絵のようで美しい。朝日岳、朝日小屋までは行程が長いだけあって来る人が少なかったせいか、花も豊富で荒らされてない感がある。
　下りでも長丁場の五輪尾根、上ってくる人を見てすごいなと感心する。蓮華温泉手前の上りは、こんなに続くの？というくらいに長く感じられる。そこで頂いた喫茶「入善」？のコーヒーのおいしかったこと。山で出会う皆さんの何と寛大なこと。
　無事に蓮華温泉に到着。４日間の汗を温泉の湯で流し、スイカでのどを潤す。充実感に満たされる。正に花の百名山にふさわしい三山の縦走であった。(yumiko)