飯豊連峰石転び雪渓登頂記

1 日 時     2005年6月18日(土)

2 参加者    Toshiei,Kobayashi,Yoshimi

3 コースタイム
  上り    7時間
  飯豊山荘4:20−温身平4:45−うまい水清水5:30−地竹原到着(雪渓の始まり)6:10・出発6:35−
  石転び沢出合860m大岩到着7:20・出発7:40−ほん石転び沢出合1230mの上8:55−梅花皮小屋1850m到着11:20
  北股岳登頂
  梅花皮小屋11:25−北股岳2024m11:45・11:50下山−梅花皮小屋12:05
  下り    3時間50分
  梅花皮小屋13:10−石転び沢出合860m大岩到着14:55・出発15:05−地竹原(雪渓の始まり)15:25−
  うまい水清水到着15:45・出発15:55−温身平16:35−飯豊山荘17:00  

4 山行記録
 2回の延期の教訓から、前泊・後泊を予定して最良の条件で計画は立てられていた。後は天気だけだった。18日は好天の予報が出た。
 17日15:00にToshiei邸に集合し、飯豊山荘に向かった。風呂に入り、前祝いをして20時には寝た。
 18日4時前、目覚ましは鳴らなかったが、Kobayasiさんがみんなを起こした。4:20飯豊山荘を出発した。
 順調に地竹原の雪渓の始まりに着き、アイゼンを履いた。ところが、「前爪がない?!」などハプニングが起き、少し時間がかかった。
 7:20石転び沢出合到着。ここからが本番だ。7:40単調な雪渓登りが始まった。1時間ほど歩きほん石転び沢出合が近くなると傾斜がきつくなった。正面にはすり鉢のような北股沢出合が見えるが、行けども行けども、なかなか近づかない。ほん石転び沢の出合でいったん3人が合流するが、yamadaが先行することになった。ますます傾斜がきつく、自分のペースで歩かないと辛かった。yamadaは、直進ができずに早くからジグザクに登っていた。KobayasiさんとTosieiさんは、 まっすぐに着実に登っていた。次第に傾斜はきつくなっていった。北股沢出合に着く。わずかに傾斜がゆるんだが、いよいよすり鉢のような登りだ。10歩歩いては休むという調子になってきた。コース選びも踏み跡がないので自分なりに考えて進んだ。先行者のように直進はできなかった。傾斜が少しでも緩く、落石も少なそうな方にジグザクに進んだ。目の前に今までで一番の急斜面がある。大きく回り込んで越えたが、まだ斜面は続いていた。息を荒げながら、まだかなあと見上げると、梅花皮小屋の屋根が大きく見えた。
 稜線上は春だった。梅花皮小屋の背後には大日岳とハクサンイチゲの群生が待っていた。ミヤマキンバイ、ミヤマキンホウゲ、シラネアオイ、ハクサンコザクラなどが今を盛りに咲いていた。クロユリもあると聞いたが、確かめられなかった。雪渓とは別天地だった。11:20に二人も到着。yamadaだけ北股岳に登ってくる。二人と合流して、乾杯する。幾度、石転びの出合から雪渓を見上げたことだろう。ついに憧れていた山行をやりとげた。何とうれしかったことか。今回を機に作った山賊の旗を持って記念写真を撮った。
 13:10下りにかかる。アイゼンの爪が雪に引っかかるのをさけるためにアイゼンなしで下り始めた。雪面が意外に固く、踏み跡が付けにくい。慎重にジグザクに進んだ。アイゼンを付けて下る人が多いようだ。中にはアイゼンなしで踵のキックステップでまっすぐ下りていく人もいた。かなりの上級者だろう。次第に3人3様で別れて急斜面を下り始めた。下る途中、3人ともそれぞれ1回滑ってピッケルで止めた。ジグザクで方向を変えるときが一番滑りやすい。ピッケルを深く突いて方向を変える。歩くときも常に山側にピッケルを持ち、前に突いて支点を確保しながら歩く。登りもそうだが、こうなるとこれほど心強い道具はない。一度滑るとまっすぐは怖いもので、身体が横向きのほうが滑っても安心だ。ピッケルを突きやすいからだ。1時間もかけて何とか急斜面を過ぎた。
 17:00飯豊山荘到着。何とか予定より早く帰ることができた。風呂に入り、疲れをいやし、ビールで祝杯を挙げ、20時に寝た。

5 山行写真

うまい清水5:30 門内小屋も見えた好天気
石転び沢出合7:20大岩の上だけ出ている 大岩で休憩
いよいよ厳しい傾斜の登り 大勢の人が登ってきた
ほん石転び沢出合付近 ちょっと立ち休み
直登がきつい傾斜になってきた 北股沢手前、亀裂が見える
雪渓から見上げた北股岳 すり鉢のような傾斜
横を下る女性を含むパーティ、傾斜がよくわかる やっと見えた梅花皮小屋、すくわれる思い
梅花皮小屋裏の大日岳とハクサンイチゲの群生 Kobayasiさん、Toshieiさん到着
北股岳山頂三角点、後ろは梶川峰 北股岳山頂より二王子岳
北股岳登山道よりお花畑と梅花皮小屋 梅花皮小屋の水場から
カンパーイ 登頂記念写真、山賊の旗とともに
大日岳を背景に 梶川峰を背景に
Kobayashiさんの雄姿 いよいよ緊張する下りにかかる

6 梅花皮小屋の花々

ミヤマキンバイとハクサンイチゲの群落 ミヤマキンバイ
ミヤマガラシ ハクサンイチゲ
ミヤマキンポウゲ シラネアオイ
イワハタザオ ハクサンイチゲと大日岳
ハクサンコザクラ オヤマノエンドウ
イワカガミ ミヤマクロスゲ