北股岳山頂から左に梅花皮岳、烏帽子岳、その間が飯豊本山、稜線が続き右に大日岳
1 期 日 2007年5月22日(火)
2 参加者 yamada yoshimi
3 日 程
上り 天狗平登山口6:20−8:50石転び出合9:05−梅花皮小屋11:50 5時間30分
梅花皮小屋12:40−13:05北股岳山頂13:10−梅花皮小屋13:25
下り 梅花皮小屋13:40−14:25石転び出合14:30−天狗平登山口16:45 3時間5分
4 山行経過
代休が快晴の日になったので石転びに出かけることにした。どうせ行くなら早く出かければというアドバイスもあったので5時すぎに家を出た。時間を逆算すると6時間あれば梅花皮小屋まで登れる。帰りを考えると、どんなに遅くとも13時には下り始めなければならない。ピッケル、アイゼンを使う練習と考えて12時まで石転び雪渓を登れるところまで行こうと考えていた。
6時すぎに天狗平の駐車場に着いた。飯豊山荘は営業をはじめたようで車が止まっている。さすがに平日で登山口の駐車場には数台の車しかない。6時20分に歩き始めた。順調に距離を稼いでいった。天気は最高だ。雪はほとんどない。日陰に少しあるだけだ。2年前の6月に雪渓におりた場所も雪渓は崩壊していた。結局、梶川の出合を越えても雪渓に出られず、夏道を捜しながら左岸を歩いていった。夏道は崩れて迂回しているところもあり、2年前よりも時間がかかっている。道探しに時間がかかり、少し焦った。梶川の出合の数百メートル上流でようやく雪渓に出た。すぐ石転びの出合に着いた。
一休みしてアイゼンをつけた。雪渓はスプーンカットになっておらず、柔らかかった。上を見上げると一人先行している人がいた。頑張って歩くが追いつかない。次第に傾斜が急になってくると、前回よりピッチが上がらない気がした。前回はジグザグ歩行だったが、やはりキツイので直登、ハの字歩行にした。いよいよきつい傾斜になるとピッケルを前に突きながら歩いた。雪渓は新雪に覆われていて、かなり緩んでいた。ピッケルが深く刺さりすぎることもあった。カラカラという落石の音もたまに聞こえた。単独行は、さすがに心細い。ほん石転び沢をすぎて北股沢のあたりで下ってくる人に出会った。少し情報交換をした。その人はアイゼンをつけていたが、踵でキックして真っ直ぐ下りてきた。柔らかい雪なので可能なのだ。下りに不安があったので少し安心した。先行していた人には会わなかったというので、梅花皮小屋からすぐに北股へ登ったようだった。最後の登りだった。かなりきつかったが、12時前には着きそうだった。疲れていたので、北股までは登らない気になっていた。小屋の屋根が見え、ようやく梅花皮小屋に着いた。
目の前に大日岳がくっきりと迫ってくるように見えた。最高の眺めだ。稜線をたどると、烏帽子山、蒜場山まで見える。初めての眺めだ。大日岳の大きさを実感した。花は全くない。気温は11度、寒い。豆腐とキュウリの漬け物で一人宴会だ。腹がふくれると余裕が出てくる。5月のこの時期に登ることができたのは少雪のおかげだ。例年であれば、天狗平までの道もまだ開いていないだろう。もう見ることができない眺望かもしれない。やっぱり北股まで登ろう。幸い雪渓の雪は柔らかく下山にかかる時間は少ないだろう。13時までは大丈夫だ。一人の心細さもあるが、楽な下山の見通しが立つので、さらなる眺望を求めて北股岳に登った。
高みに上がるにしたがって、ますます眺めは壮大になってくる。ついシャッターを切ってしまう。梅花皮岳を下に見るようになると、その向こうに飯豊本山も見えてきた。さらに登ると、飯豊本山から大日岳の稜線がつながって見えた。すばらしい眺めだ。乳房のような雪面を登っていく。山頂は見えないし、雪庇の位置を考えながら登るとようやく鳥居が見えた。山頂に雪はなかった。二王子岳、二つ峰がきれいだ。門内岳への稜線はまだ雪が多い。2000mの大展望を独り占めして一服した。
梅花皮小屋に戻ると、アイゼンはつけず、スパッツをはいて、13時40分下りにかかった。二日前に小国山岳会の遭難訓練が行われたので、足跡がたくさん付いていた。しかも、真っ直ぐに下っている。かなりの急斜面だが、雪が柔らかく、踵のキックでどんどん下ることができる。ほとんど滑ることなく、倒れたとしても滑落はしない状況だった。初心者でも楽な下りだ。途中、今日小屋泊まりの人に出会った。また話し込んで石転びの歩き方をいろいろ教えてもらった。石転びの出合には小屋から45分で着いた。かなり時間を稼ぐことができた。
夏道はそれほどアップダウンはないが、さすがに疲れてきてピッチが上がらない。1日10時間くらいが自分の限界なのだろうと思いながら歩いた。16時45分、ほぼ予定通りに飯豊山荘に着いて風呂に入った。18時すぎ、夕飯に間に合って家に着いた。
5 山行写真
![]() |
![]() |
石転び出合から北股岳 | 北股岳、先行者が一人いた |
![]() |
![]() |
石転び出合を見下ろす、傾斜が次第にきつくなり始めた | ほん石転び沢出合 |
![]() |
![]() |
いよいよ傾斜がきつくなり、ハの字で登る | 梶川尾根、むこうに朝日連峰 |
![]() |
![]() |
北股岳を見上げる | やっと梅花皮小屋の屋根が見えた |
![]() |
![]() |
北股岳もまだ雪が多く、丸い | 梅花皮岳にも新雪が残っていた |
![]() |
|
大日岳の稜線の南、左、烏帽子山、右端、蒜場山 | |
![]() |
![]() |
大日岳もくっきりと見える | 北股岳山頂がやっと見えてきた |
![]() |
![]() |
北股岳から二王子岳、二つ峰 | 北股岳から門内岳への稜線 |
![]() |
![]() |
飯豊本山を背景に自動シャッター | 下山、石転び雪渓上部をふり返る |