紅葉の飯豊連峰縦走

Yomiko Tateshima

1 期 日    2008年10月16日(木)〜18日(土)

2 日 程
 車  自宅発4:00(車2台で)= 飯豊天狗平駐車場着5:00(車を1台置き)= 樽口峠経由 = 大日杉小屋着6:40
16日(木)
 登山口発7:10 − 長ノ助清水8:05− 休憩(10分)− 御田8:25−地蔵岳10:00〜15 −目洗清水11:00 − 御坪11:35〜12:10(昼食)
−切合小屋13:15〜20−草履塚13:55〜14:05−姥権現14:20−御秘所14:30−本山小屋着15:35(水場あり)  行動時間8時間25分
17日(金)
 本山小屋発6:50− 本山7:05−駒形山7:35− 玄山道分岐7:55−御西小屋8:40〜9:00 −大日岳山頂10:35〜11:10 −
 御西小屋12:20〜13:30(水場へ行ってから昼食)−天狗の庭14:15−御手洗ノ池14:45〜55− 烏帽子岳16:15− 梅花皮岳16:35
 −梅花皮小屋着17:00(水場あり)                          行動時間10時間10分
18日(土)
 梅花皮小屋発6:45− 北俣岳7:20〜55 −門内岳9:05〜20−扇の地紙9:45−梶川峰10:25〜45−五郎清水11:40〜12:00
 −滝見場12:30−湯沢峰13:20〜35 −登山口着15:05           行動時間8時間20分

3 山行記録
1日目(16日) 
 自宅から2台で飯豊山荘まで1時間。私達の車の前を走っていた車も天狗平駐車場に止まった。どこから来たかきくと仙台とのこと。この山は仙台方面から来る人にけっこう会うなと思った。梶川尾根から登って梅花皮小屋に泊まるとのこと。フィルダーを置いてRUSHに乗り換えて、樽口峠を通り叶水に抜けようとするが途中で道が定かでなくなり明かりがついてる家にTakaoが聞きに行く。が、話が全くちんぷんかんぷんのおばあさん、そのうえドブに右足をつっこみ転倒、幸いにも右膝の裂傷ですんだがズボンは切れ痛い思いをし、さい先の悪いスタートとなった。峠道をくねくねと走るのでYumikoは気分が悪くなってきて「急がば回れ!って昔から言うじゃない。地図で近いからってこんな道じゃあね。」等としきりに皮肉を言う。大日杉小屋まで予想以上に時間がかかり6時40分にようやく到着。
 支度をして7時10分に出発することができた。天気がよく紅葉もきれいである。向こうの尾根には三国小屋も見える。地蔵岳からは本山を見ながらアップダウンの登山道を歩く。語らいの丘、目洗い清水を過ぎしばらく歩くとダケカンバの樹林帯が出現。これが御坪か。まるで日本庭園のようだ。紅葉が更に濃さを増す。岩に腰を下ろしゆったりとした気分に浸る。切合小屋も近くに見えてくる。沢を渡る。切合小屋の水はここから引いているらしい。沢沿いのチングルマの群生がみごとに紅葉し、深紅の色が澄んだ沢の流れに映えている。切合小屋のトイレはバイオトイレになり、以前と変わり快適になっていた。
 草履塚でしばらく、本山や大日岳、周囲の山々の展望を楽しむ。姥権現が眼下に小さく見える。御秘所の岩場を慎重に通過し、今日の最終、御前坂を登り始める。Yumikoはこの坂を重いザックを担いで登るのは初めてである。あと少し、あと少しと心の中で思いながら、初めて来た時は切合小屋から本山まですごく近く感じたのにな、これは、荷物があるせいばかりではないな、10年近くも前だったからだ、等と自分で勝手に納得したりしながら一歩一歩足を運ぶ。本山小屋の建物が見えるとうれしくなり、思わず歩みが速くなる。
 本山小屋には先客が1人。新潟から来たという男性。その後5時頃、安田から来た男性1人。私達2人と合わせて4人だけの宿泊だった。小屋に到着後、小屋から10分程離れた水場に二人で水を汲みに行き、夕食を作る。夕焼けがきれいだったのに外は風が出てきてガスがかかってきた。トイレに行くため外に出ると寒い。何もすることがないので食べたあとは早々に寝袋に入った。Yumikoは比較的よく眠ったが、Takaoはよく眠れなかったようだ。

2日目(17日)
 朝起きると、昨夜に引き続き一面ガスの中、風もある。朝食を食べ始めるが、睡眠不足のせいかTakaoは食欲もなく腹の調子も悪いらしい。正露丸を服用する。新潟の男性は、小屋に荷物を置いて大日岳まで、私達より早く出発。安田の男性は、下山した。
 ガスで遠望がよくない中出発。本山頂上に着くと、ガスの切れ間から時々、烏帽子岳・北俣岳の稜線が見える。駒形山を越え御西小屋までの稜線を歩きながら、立ち止まってガスの切れ間を待ち景色をカメラに収めようとするTakao。あれ、来ないなと待つYumiko。
 御西小屋に到着。おやつを食べ少し休憩後、ザックを置いて大日岳往復に向かう。この頃になるとガスがすっかり晴れ、大日岳がすっきりと姿を現してくれた。Takaoは大日岳登頂を3度目にしてようやく実現することができるとうれしそう。途中で大日から下山してきた男性に会う。「頂上にいる時はまだガスがかかっていて展望がききませんでした。これから行くとちょうどいいですね。」とのこと。あまり早く出発しなくてよかったね、ということになった。
 陽が照り暖かくなった中を景色を楽しみながら登る。頂上前はけっこう急登である。誰もいないと思った頂上に先客が1人。実川登山口から日帰りで登ってきた新潟の若者。最高の天気に恵まれた大日岳の頂上からの展望に感激しているTakaoと若者とおしゃべりがはずんだYumiko。思ったよりも時間を費やしてしまった。下山途中で急にTakaoが疲労を訴えたので、Yumikoがディバッグを代わって担ぐ。
 御西小屋で昼食はラーメンを煮ることにするが、水汲みはYumikoが20分程かけて水場を往復する羽目になった。結局、御西小屋に1時間10分もいて梅花皮小屋への出発が遅くなってしまった。Yumikoは到着が遅くなると焦るが、Takaoは自分が単独で来た時それも体調良好の時の気分で「そんなに時間かからないから大丈夫だ。」などとお気楽。体調も悪いのにそんな簡単にいかないとYumikoは内心思うが、焦らずじっくり歩くしかないかと覚悟を決めて出発する。
 天狗岳へ向かう登山道は土嚢やネットで補修作業がされていた。天狗の庭にも土嚢が積まれネットが張られていた。Yoshimiさんも参加して作業したかと思うと尚のこと有り難く、自然を守るために労力を厭わない人達がいるお陰で、「飯豊はすばらしい!」と登ってきた私達が思えるのだ、と強く感じた。それにしても見渡す景色がすばらしい。たっぷり水を蓄え思ったより大きな御手洗ノ池が、こんな高い稜線上に現れたのにびっくり。烏帽子岳はやっぱり烏帽子だけある。けっこう登る。梅花皮岳からの下りで見る夕日がとてもきれいだ。
 ぎりぎりセーフで梅花皮小屋に到着。重いザックを小屋に置き、勢いよく水が出ている治二清水を汲みに行き顔も洗ってくる。 宿泊者は私達2人の他、関東方面からの男性1人と女性2人グループ、男性1人、男性2人の計8人。ヘッドランプをつけて食事の支度をする。トマト味のパスタスープは疲れていてもおいしさを感じる。カレー味やトマト味の方がいいかも、という結論になった。

3日目(18日)
 今朝はガスもかかってなくご来光がきれいだ。冷たい清水で顔を洗い、朝食の支度。2階にいた3人のグループと単独の男性は早々に御西岳方面に向かって出発。1階にいた2人の男性(そのうちの1人は昨年徳網山でお会いした新潟日報旅行社のTamamo氏と判明)もその後出発。相変わらず私達は、誰もいなくなってシーンとした小屋を出発することになった。
 北俣岳からの360゜の展望は抜群だ。本山から御西、大日・西大日〜烏帽子山、梅花皮小屋〜昨日歩いた梅花皮岳・烏帽子岳、これから行く門内岳・小屋、梶川尾根、北方向の稜線・杁差岳までよく見える。二王子岳、藤十郎山、赤津山、蒜場山、とんがった二つ峰、遠くに見えるのは五頭連峰、うっすら見えるのは粟ヶ岳?などと時間を忘れて眺望を楽しむ。梶川尾根の上方も保全作業のお陰で歩きやすくなっていて、またまた感謝の思い。今日は土曜日。小屋泊まりの人だけでなく、写真を撮りに来たとか日帰りで来たとかいう人達ともすれ違う。紅葉の美しい登山道を、今度は左膝の脇が痛いなどと言い始めたTakaoに合わせてゆっくりと下山した。飯豊山荘の建物が見えたときは、ここまで来れば他人様のお世話にならずにとにかく下山できると思いホッと胸を撫で下ろした。
 飯豊山荘のお湯に入り3日間の疲れを癒した後、もう一仕事。大日杉まで車を取りに、今度は国道113号〜県道8号・15号を通っていった。15分くらいの差であった。どの小屋もトイレが新しくなっていた。但し、門内小屋のトイレは管理人さんがいなくなると施錠するようだ。

4 山行写真

地蔵岳
紅葉が美しい
地蔵から本山を望む
御坪方面
語らいの丘
御坪付近のダケカンバ
御坪から本山を望む
ダケカンバが美しい
御坪の祠
切合小屋が近くに
ミヤマリンドウとチングルマの紅葉
御沢とチングルマの紅葉
稜線に上がる
切合小屋
地蔵岳方向
大日までの斜面にまだ雪渓が残る
草履塚から大日岳を望む
本山までの稜線
姥権現
御秘所
本山小屋
本山小屋、日の出
本山頂上はガスの中
駒形山もガスの中
北股と烏帽子がようやく見えてきた
玄山道分岐
南斜面に残る雪渓と草履塚方向
御西小屋が見えてきた
御西小屋
御西から烏帽子岳、北股岳を望む
文平の池と大日岳
大日岳頂上
西大日岳
北股岳、梅花皮岳、烏帽子岳
御西にもどる
御西から天狗岳への補修された登山道
御西小屋をふり返る
沢と紅葉
天狗の庭の池
天狗の庭
御手洗ノ池
静かな御手洗ノ池
烏帽子岳
梅花皮岳
夕焼け
梅花皮小屋
朝焼けの北股岳
北股岳頂上
門内小屋〜梶川尾根
二ツ峰、赤津山、右奥は二王子
二ツ峰と二王子
蒜場山方向
地神山、遠くにえぶり差岳
扇の地紙
地神山
池塘と北股岳、梅花皮岳
池塘とえぶり差岳
梶川峰
長者原方向
倉手山
五郎清水
滝見場
紅葉の山
黄と赤が美しい