1 期 日 2010年8月17・18・19日(火・水・木)
2 参加者 Toshiei,Shizue,Yumiko,Hisako,Mutsuko,Noriko,Yoshimi
3 日 程
17日 車 荒川7:00−米山8:30−梓川10:20−松本IC10:45−沢渡11:35−上高地12:20
山行 上高地13:20−明神14:05−徳沢ロッヂ15:05
18日 徳沢ロッヂ7:00−長塀山11:00−蝶ヶ岳山頂12:20 上り 5時間20分
19日 蝶ヶ岳ヒュッテ6;30−蝶ヶ岳山頂6:50−長塀山7:30−徳沢園10:00 下り 3時間30分
車 沢渡14;20−梓川15:30−米山17:10−荒川19:00−村上19:20
4 山行経過
17日(火)
いよいよ楽しみにしていた夏合宿1日目。今日は徳沢までということでゆっくりめに出発する。心配していた天気は予報が日ごとによくなっているので安心。7人の参加で車1台は結構きつい。後ろの席は荷物に挟まって窮屈そうだった。でも賑やかにおしゃべりをしながらのドライブは楽しい。
順調に進んで、沢渡に着く。駐車場に入りそびれて通り過ぎまた戻ってきたら、大きな市営駐車場に入れることができた。すぐ近くのバス乗り場に行くと、バスは1200円、タクシーは1台4000円だったので、タクシー2台で移動することにした。
上高地ターミナルの食堂で昼ご飯を食べ、河童橋から山を眺める。平日だったが河童橋は賑わっていた。穂高の山頂は雲がかかっていて見えなかったが、梓川の透き通った青い水がすがすがしい気分にしてくれる。
いよいよ歩き出す。明神までは観光客も登山者も一緒に歩くので賑やかだが、明神から徳沢までは歩く人が少ない。途中少し雨が降ってきたがすぐやむ。夕立のようだ。明神岳の大きな岩陵がそびえ立っている横を少し早足でがんばって歩き徳沢ロッジに無事到着する。
徳沢ロッジは、焦げ茶色の木造の建物で木に囲まれて静かに立っている。小屋といっても個室だったので民宿のような感じだった。お風呂は石けんが使え、夕食は魚やおそばがついて結構ごちそうだった。
夕食後、登山口の下見をするために外に出る。徳沢園の横に登山口を確認する。徳沢園前では賑やかにバーベキューをしていた。部屋に戻り、みんなでこれからの山賊会のことや来年の山行について話し合い、9時前に床につく。
18日(水)
朝6:30に朝食を食べ、7:00に徳沢ロッジを出発する。ロッジ前で待っていると、かわいい猿がウバユリの実を食べている。でもよく見るとロッジの周りの林にはたくさんの猿がいることがわかり怖くなった。
いよいよ長塀山コースを行く。登山口からすぐ見上げるような急登だ。先頭を行くsizueさんに超ゆっくり歩いてもらう。カラマツやヒノキなどの針葉樹の林の中にジグザクに道がついている。登山道は細い木の根が縦横に張っている。ジグザグ道のショートカット道が至る所にできていて、本道がどっちか迷いながら歩く。林床はカニコウモリの地味な花の群生だ。林の中は割合涼しく、急登だがジグザグ道をゆっくり上ったのでそれほど苦しく感じないで歩くことができた。長塀山まで2回休憩を取り、11:00
に長塀山に到着する。
地図ではここからは緩やかな登りだったので気持ちがゆるむが、この先も結構距離が長く急登を上った疲れもあり少しペースが落ちる。早く森林を抜けて展望が開けて欲しいと、途中であった登山者に「もうすぐ林を抜けますか」と聞いたら、「もうすぐ妖精の池ですが、林は続きます。」と言う。東北や飯豊の山は1500m〜1600m位で森林限界だが、北アルプスでは2500mを過ぎてもシラビソの林が続くようだ。
妖精の池近くからいろいろな高山植物が出てきて元気が出る。はじめは、登山道脇にモミジカラマツ、日当たりのいい斜面や湿原に、ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマコウゾリナ、ツマトリソウ、イワギキョウ、ウサギギク、ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイなど、春から夏の花が一気に咲いたようだ。リンドウはまだだがつぼみを見つけた。妖精の池は水がきれいで、周りの木々を池に映して静かにたたずんでいた。
妖精の池から最後の登りにかかり視界が開けてきた。木の間に山が見え始める。「あの尖った山、槍?登ったことがある人見て」と聞くと、「槍だよ!」初めて見えた山が槍が岳で期待が高まる。ちょっと上がると、目がくらくらするように穂高から槍までつながった大きな山の壁が待っていた。みんな歓声を上げる。ここまで登ってきて初めて出会える景色だ。感動もひとしお。槍や穂高に雲がかかったり出てきたするのに一喜一憂しながら記念写真を撮る。山頂でもこの山が見えると思うとみんな元気が出てくる。
12:20に蝶ヶ岳山頂に到着。目の前に360度のパノラマが広がる。だんだん落ち着いてきて、「あれが前穂、奥穂、北穂、大キレット、槍ヶ岳」と分かってくる。写真を撮ってから、小屋に寄り、まずは展望盤のあるところに行く。ここもすばらしい展望で、展望盤を見ながらもう1度山名を確認する。「あっ、小屋が見える」「こっちが常念岳」「あれが東鎌尾根」「槍に行きたいね」と話は尽きない。小屋の前に降りて、お弁当の残りを食べ、お湯を沸かしてもらいゆっくりお茶しながら山を眺め、おしゃべりに花を咲かせる。本当に至福にひとときだ。
蝶ヶ岳ヒュッテは割合空いていて、女性5人で一区画をもらい荷物を置くことができた。男性2人は向かい側で、1ファミリーと一緒。ゆったり静かに体を休めることができた。トイレは外だが夜は中のトイレが使えた。情報で蝶ヶ岳ヒュッテの食事について期待しないでいたが、夕食も朝食もご飯・味噌汁のおかわりができて、結構おいしくて満足できた。5時に夕食が終わると暇をもてあます。横になって体を休めたりしていたら、蝶ヶ岳山頂診療所の学生ボランティアが高山病について話をするというので聞きに行く。高山病予防には、山を下りることが1番だが、そのほかに、水分をたくさんとることが大切で、行動時間×体重×5mlが必要な水分量だそうだ。意識して水分をとらなければならないようだ。また、熱中症で足がつるときは、塩分だけでなくカリウムをとることが大切で、ドライフルーツが良いそうだ。話のあと血圧と血中の酸素濃度を測ってもらった。山賊のみんなは大丈夫だったが、血中酸素濃度が低い場合は、診察してもらったり下山しなければならないそうだ。いい話が聞けてよかった。明日の天気は曇りということで朝にはあまり期待できないがとりあえず4時半に起きることにして寝る。
19日(木)
朝4:30、少し明るくなった窓の外を見ると、安曇野市側は雲海で空が晴れている。これは期待できると、みんな防寒の支度をしカメラを持って外に出るとあの穂高から槍までのパノラマが目の前に迫ってくる。空に雲はなく、木星が輝いていて、山が昨日よりもっとくっきり見える。日の出前のやや暗い山の固まりの山頂に小屋の小さい明かり、山腹に雲がかかっているが麓の梓川がよく見える。反値側の雲の縁が赤く染まってきて日の出が近い。槍側と安曇野市側を交互に見ながら日の出を待つ。5:05分が日の出だが、雲があるので5:10頃ご来光を仰ぐ。久しぶりのご来光に思わず手を合わせた。反対側の山が少しずつ赤みを帯びてくる。昨日見えなかった乗鞍岳や御嶽山も見えた。みんなすばらしい景色をカメラに納めようとシャッターを切り続ける。昨日の景色で満足していたが、予想以上の朝のすばらしい眺めに感謝感謝。
5:30に朝食をとり、少しゆっくりして6:30に蝶ヶ岳ヒュッテを出る。蝶ヶ岳山頂でもう1度写真を撮り名残を惜しみながら下山開始する。下りは順調で、休憩を2回取り一気に下り、10:00に登山口に到着。徳沢園でソフトクリームを食べ元気を回復し、ロッジに預けた荷物を取りに行き下る。12:10上高地ターミナルの到着。タクシーで沢渡へ。お風呂に入り昼食をとる。食堂を出るときちょうど雨になるがその後はやんで無事帰路につく。
今回は予想以上に天気に恵まれ、すばらしい展望を望むことができた。長い登りもゆっくり歩けば5〜6時間はがんばることができることも分かった。山頂から見えた槍ヶ岳に登れそうかな?でもそれには、心と体の準備をしなければと思う。「思い続ければ夢はいつかはかなう」ことを信じ、自分たちや家族の健康を願う。 noriko
5 山行写真
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いざ出発、沢渡市営駐車場、1日500円 |
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上高地へ釜トンネル |
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上高地から西穂高独標 |
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明神岳、河童橋も見えてきた |
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平日もシーズン中は大賑やか、河童橋 |
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穂高連峰を見上げる、ガスで上部は見えない |
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河童橋にて |
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2時間弱で徳沢ロッヂに到着 |
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お風呂もあるし、夕飯は旅館並み |
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一同大満足 |
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徳沢園の夕食は、バーベキューらしい |
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登山口をチェックに行ってきました |
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18日7:00朝食を食べていよいよ急登へ |
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徳沢園の裏が登山口、長い上りが始まる |
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明神岳、前穂高岳がクッキリ見えた |
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木の根がたくさん出ていて歩きにくい |
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カニコウモリ |
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急登と根っこと戦って登る、特にはじめがきつかった |
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長塀山の標柱、3時間以上かかった |
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モミジカラマツ |
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キヌガサソウ |
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ツマトリソウ |
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妖精の池、いろいろな花が咲いていた |
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花を見て、疲れが消えました |
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妖精の池、水もきれいでした |
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稜線への最後の上り、雪解けが遅いようで、春の花が咲いていた |
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ハクサンイチゲ |
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イワギキョウと ヨツバシオガマ |
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イワギキョウ |
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ミヤマキンバイの群生 |
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林の向こうに槍ヶ岳が見えた |
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稜線に建つ蝶ヶ岳ヒュッテ |
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最後の上り道 |
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槍穂高連峰を背に記念写真 |
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絶景を楽しみながら歩く |
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外のベンチでゆっくりと昼食、ティータイム |
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ようやく、槍ヶ岳がよく見えた |
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ヒュッテの受付、カレーやうどんの昼食も食べられる |
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カイコ棚のベット、これで5人はゆったりだ |
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夕飯の肉カツ |
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トイレは中にもあり、夜は助かった、夜は高山病のセミナーがあった |
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朝4:30、ご来光を待つ |
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予想外の好天にみんな大喜び |
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次第に夜が明け、山の色も変わっていく |
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いよいよ夜明けだ |
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雲海の上にお日様が出てくる |
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もうすぐだ |
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槍の穂先にも日が当たってきた |
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日の出、雲を赤く染める |
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穂高連峰も赤く染まった |
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山の上半分に日が当たる |
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北穂高岳、岩稜の厳しさがよくわかる |
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満足なみなさん |
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まさに雲海に浮かぶ穂高 |
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まさに天をつく槍ヶ岳の姿 |
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右が常念岳、中央に大天井岳、燕岳に続く稜線 |
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向かいの山並みの奥に水晶岳が見えた |
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クッキリ映った槍ヶ岳 |
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槍沢、槍ヶ岳山荘が見える |
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山頂に北穂高小屋も見える |
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穂高岳山荘とザイテングラートの登山道が見える |
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南に乗鞍岳が見えた、スカイラインと畳平の建物が見える |
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何度見ても飽きない槍ヶ岳、登りたい山だ |
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絶景を背に下山にかかる |
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名残惜しい |
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徳沢園到着、無事帰ってきました |