山北商工会のホームページへようこそ!灰が生み出す産物のページです

灰が生み出す、様々な産物はどれも素朴で、人にも自然にも優しい品々です。

赤カブ
赤カブ(温海カブ)は、伐採した山を山焼きする焼畑農法 で栽培されます。焼畑により虫がつきにくいため農薬の必要がなく、また灰にはカリウム等の栄養分が含まれ、化学肥料の必要もありません。赤カブは山焼きした畑でないと美味しくつくれず、また、山北町と隣の温海町以外の地域ではbussan/akakabu_p.jpg上手く作れないようです。特徴として、根の形は偏円形で、地上部・地下部とも濃赤紫色で肉質は緻密で、漬物やナマスに向きます。最近では、無農薬で栽培されること、その栄養価などから健康食品として注目されています。
特に、甘酢漬けは適度な歯ごたえと、辛みが調和したおいしい漬物として好評です。
笹巻(アク笹巻)
山北町の一般的に食べられるチマキで、地元では笹巻と呼ばれています。bussan/sasamaki_p.jpg雑木を燃やしてできた灰で作った「灰汁」(地元では「あくみず」と呼んでいます。)に餅米を浸し、それを笹で巻き茹でて作ります。独特の風味と歯ざわりが最高です。普通のチマキより保存がきくようです。
灰はアルカリ性が雑菌を押さえる効果があるためだと思われます。
しな布
しな布は、山北町の山熊田、雷集落で古くから織られていた古代織りの一種です。bussan/shinanuno_p.jpg しなの木の皮を長い時間かけて糸にし、それを丹念に織り上げるしな布には、素朴な手ざわりの中に遠い祖先の知恵が息づいています。
 このしな布を作るときにも、灰は重要な役割を果たしています。木の皮から繊維を取り出すために水に木灰を入れて煮ます。
灰のアルカリ性溶液中で煮沸することにより、皮の不純物が可溶性となり、繊維が比較的容易に取り出せるようになります。また、しなの繊維も柔らかくなります。
しな布ができるまでしな布ができるまで
実は、昔はお酒造りと灰とは深く関わっていたのです。というのも、お酒を造るときに最も大切とされているのが麹です。 造り酒屋さんでは「一こうじ二もと三もろみ」といって、良いお酒を造るためには、良い麹を作ることが大切なのだいわれてきました。
 さて、その良い麹をつくるためには良い種麹が必要となります。昔は、その種麹を造るときに灰が重要な役割を果たしていたのだそうです。灰の持つアルカリ性が有害微生物の繁殖を押さえ、また灰に含まれるカリウム、リンなどが麹カビの増殖を助けるのだそうです。器具や薬剤が無かった昔、灰の性質をうまく利用した先人たちの知恵には驚かされます。
栃餅
栃もちは、山北町の家庭で良く食べられている食べ物のひとつです。栃の実は、そのままでは苦くて食べられません。
bussan/tochimochi.jpgそこで「あくぬき」をしなくてはならないのです。はじめに栃の実の皮をむき、水に5〜7日さらします。
次に、栃の実を2〜3時間煮て最後に木灰を入れ5分くらい煮たら火を止め、さらに木灰を加えて2〜3日そのままにしておきます。こうして、はじめて栃は食べられるものになるのです。あくの抜き方は、それぞれの家で若干違うようです。
又、灰であくを抜く食品には、ワラビ等があります。

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