本文へジャンプ

内科 鈴木 薫

「広報せきかわ」2017年10月号より

地元で最期まで暮らす為に

慣れ親しんだ地元で出来るだけ長く元気で暮らす事が理想です。しかし、高齢化が進み、高齢者の一人暮らしや高齢者だけの世帯が増えています。これらの方々が、いつまでも元気に地元で暮らす為に大事な事は「生活支援」と「寝たきりや認知症予防の支援」です。各地域で状況が違う為、地元の人間と役場などの行政が地域の状況に合わせて具体的な方法で行う事が大事です。

「生活支援」は毎日生活して行くのに必要な事を手伝う事です。生活して行く為には買い物が必要です。食料は勿論、それ以外にも色々な日常品も買わなければなりません。買い物をするにはお店に行く必要があります。買った物を家まで持って帰らなければなりません。車を運転する中高年の人には当たり前すぎて意識もしない事ですが、車を運転できなかったり、足が悪かったり腕力が落ちた人には大変な問題です。また家の前に雪が積もっていたりすると外にも出れませんし、転びやすくもなります。家から除雪された道路までの雪除けが大事になります。「生活支援」は毎日の生活で行っている事を一つ一つ細かく分けて、できない事を手伝う事です。できない事は人により違いますので、一人一人に合わせた方法を提供する事が大事です。

生活するのに大事な事は寝たきり予防と認知症予防です。人と話をする機会が少ない人は認知症に成り易いと言われています。またうつ状態にも成り易い様です。その為、人と接して話をするサロンの様な場がある事が大事です。いつも話をしていれば認知症などの異常も早く見つける事も出来ます。

寝たきり予防には足腰を鍛える運動が有効です。また軽く汗をかく程度の運動は、認知症予防にも効果があると言われています。  認知症や寝たきり予防には、何時でも行けて話が出来る場がある事、そこで週1回など定期的に体操教室などで運動が行われる事です。運動は高齢者向けの体操などを勉強した人間が指導する事が大事です。

この場合も行き帰りの手段の提供、行きたがらない人間を連れて行く事などが重要です。

これらの事を行うには場所と予算が必要です。その為、地元の人間と行政が一緒に考えて実行する事が大事です。独自のサービスを を行っている自治体も多くある様です。 地元の事は地元しかわからないのですから、自分たちで考えて行う事が大事です。