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横山 麻子 管理栄養士

「広報せきかわ」2016年6月号より

「野菜たべていますか?」

 国民医療費は毎年増加を続け、2025年には50兆円を超す予想もたてられています。医療費の主な要因である「生活習慣病」を未然に防ぎ、健康的に生活することが重要になります。「生活習慣病」には、食生活が大きく影響しています。日本人の食生活は欧米化し、脂質の摂取量が増え、野菜の摂取量が減っています。生活習慣病が増加する背景には、栄養バランスの偏りが大きく関わっています。国は2000年から「野菜を1日350g以上とる(健康日本21)」ことを目標としました。なぜ野菜を食べないといけないのでしょう。野菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維がたくさん含まれています。これらは、肥満や生活習慣病の予防に役立ちます。ビタミンは、コレステロールを下げたり、善玉コレステロールを増やしたり、コラーゲンの生成を促進したり、免疫力を高め老化を防ぐ作用があります。ミネラルは、骨や歯を強くします。食物繊維は、腸内環境を改善し、コレステロールの吸収を抑え、糖質の吸収を緩やかにする作用があります。

 さて、みなさんは毎日野菜を食べていますか?平成25年の国民健康・栄養調査では、1日350gの野菜を食べている年代はありませんでした。ところが、ある企業の調査では約8割の人が「野菜を食べていると思う」と回答しています。別の調査では、週3日以上生野菜を食べていても、多くの人が野菜不足という結果でした。生野菜はかさがあり満足感があるのですが、思っている以上に量は少なく、野菜不足になりやすのです。患者さんに「野菜は食べますか?」と聞くと「サラダを食べるように心がけています」とか「サラダは食べません」などという返事が返ってきます。つまり、野菜イコール生野菜と思っている人も多いということです。生野菜は硬くてよく噛むため食べるのに時間がかかり血糖値の上昇を緩やかにします。それに、加熱で壊れやすいビタミンを補給することができます。でも実は、調理することでたくさん食べられたり、吸収が高まる栄養素があるのです。約100gの野菜は、生なら両手いっぱい、加熱したものなら片手にのる量が目安です。毎食食べることは難しいかもしれません。でも、コンビニのおにぎりだけではなくサラダも買うとか、野菜ラーメンにするとか、生活の中で意識してみてください。野菜ジュースも、補助的なものとして利用するとよいでしょう。