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鈴木 薫 院長

「広報せきかわ」2014年5月号より

高血圧のお話

 春になると健康診断の時期が近付いてきます。「健康診断で測ると血圧が高くでる。」という方が結構います。普段の血圧が正常の場合は、健康診断会場である程度血圧が高く出ても問題ありません。慣れない場所で次々に移動しながら検査を受ける。血圧があがっても無理はありません。血圧が高いのでは?と心配すると益々あがります。勿論上の血圧が160mmHg以上もある場合は別ですが、健康診断会場でだけ高い血圧は心配ありません。

 血圧が高いと何故悪いのでしょうか?高血圧が何年も続くと動脈硬化が色々な臓器に起こります。動脈硬化が頭の血管に起こると脳卒中になりやすくなります。心臓の血管に起これば心筋梗塞、腎臓の血管の場合は腎不全になりやすくなります。高血圧の場合、将来脳や心臓、腎臓等の重い病気になる危険性が高くなるから治療が必要なのです。

 血圧を測る場所によって目標とする血圧は変ります。医療機関で測る場合は上は140mmHg、下は90mmHg未満です。家庭で測る場合は一日二回は測って下さい。朝起きて一時間以内と夜寝る前の二回です。オシッコをした後でユッタリとした時に測って下さい。目標は上は135mmHg未満、下は85mmHg未満です。血圧は丁度良い日もあれば高めの日もあります。人間は生きていますので疲れていたり、寒かったりすれば血圧はあがります。特に朝の血圧は高くなります。一日一日の血圧の値はあまり気にせず、一週間の内の大部分で上が140mmHg,下が90mmHg以下なら良しとします。80歳以上などお年寄りの場合は上が150mmHg以下なら先ず大丈夫です。

 家で測るには血圧計が必要です。高価な血圧計はいりません。腕で測るタイプならどの血圧計でもあまり問題になりません。毎日測る事が大事です。

 血圧が高い場合はどうしたら良いでしょうか?塩分を減らしましょう。散歩などをして痩せましょう。太っていると血圧があがります。お腹が凹むと確実に血圧は下がります。散歩をすると血管が若返ります。お薬は確実に飲みましょう。家で測った血圧の記録を医者にみせて指導を受けましょう。先ず自分で出来る事を確実にする事が大事です。