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鈴木 薫 医師

「広報せきかわ」2012年1月号より

心筋梗塞の話

  寒い時期となり、心臓病の患者さんが増える季節となりました。今回は対応が遅れると生命に関わる危険のある心筋梗塞についてお話します。

 心筋梗塞と言う言葉をお聞きになった事はあると思います。心筋梗塞とは心臓の筋肉へ栄養を送る血管が詰り、心臓の筋肉が死んでしまう病気です。頭の血管が詰り脳細胞が死んでしまう病気が脳梗塞で、太い血管が詰るほど死んでしまう脳細胞が多くなり麻痺等が重くなります。心筋梗塞も太い血管が詰る程心臓の筋肉が多く死に、重篤な症状が出ます。

 症状としては、「胸の締め付けられる様な痛み」が代表的で脂汗を伴う事が多いです。一般的に「死ぬのでは?と感じる痛み」と言われています。また、心臓の筋肉は死に始めるのに約1時間かかり、その後時間の経過とともに広い範囲の心臓の筋肉が死んでいきます。ですから症状が出てから早く心臓の血の流れを戻してやれば、心筋梗塞にならずに済んだり、軽い心筋梗塞で済みます。

 「脂汗を伴う胸部不快感」の場合は我慢せず救急車を呼び、一刻も早く病院を受診して下さい。我慢は禁物です。また、突然心臓が止まる事がありますので、意識が無くなったり、呼吸が止まった場合は心臓マッサージを行って下さい(救急隊の指示に従って下さい)。

 心筋梗塞は突然なる人が多いですが、危険信号がある人もいます。急に運動時に胸痛が出てきたり、安静時に脂汗を伴う30分以内に治まる胸痛が出たら要注意です。特に運動時と安静時に胸痛が出て、ダンダン治まり難くなった場合はなるべく早く病院を受診して下さい。

 心筋梗塞になりやすい人はいるのでしょうか?一般的に血圧の高い人、コレステロールの高い人(特にLDLコレステロール)や糖尿病の人は正常の人の何倍も心筋梗塞になりやすいと言われています。但し、こういう人たちもキチンと治療を受けると心筋梗塞になる危険性を下げる事が出来ます。健康診断等で心筋梗塞になりやすい危険性の早期発見、早期治療を行って下さい。